芋の独り言

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素人が考える伝わる喋り方

喋りのプロでも何でもない私が,話し方について思ったことを書きます.

芸能界を去られた島田紳助さんや話し方のプロである鴨頭嘉人さん(https://kamogashira.com/)の喋りはものすごく引き付けられるんですよね.最後まで見てしまうというか,喋り方が上手いなァと思っております.他にもそういう方はたくさんいます.そういう方々の喋り方の共通点として次のポイント挙げられると思います.

 

それはトークの”テンポ”と”ボリューム”が変化することです.

 

そもそも,通常のトークのテンポからして,誰でも聞き取れるような速さではありますが,強調したいところでは特にテンポをゆっくりに,そしてボリュームを大きくする(もしくは逆に小さくする)ということをやっていると思います.大きな変化があることが大事なんですよ.

波形で見たら大きく変化していると思います.一つのcos波やsin波では表せないぐらい複雑に振動していると思います.

 

単位ステップ関数のような一定の波形の喋り方ではダメなんです.ダメな喋り方の要因として

    ・テンポがものすごく速い=短い時間の間に情報量を詰め込みすぎ

    ・ボリュームが一定=ほぼ単位ステップ関数な音声波形

ということが挙げられると思います.これでは話を聞いてる側は辛いですよ.

テンポが速すぎることで,発話内容が聞き取れません.聞き取れたとしても,情報量が多すぎて,脳内で処理できず,話者の伝えたいことが理解できません.最悪,聞き手は脳内でエラーが多発し,強制シャットダウン(つまり寝てしまう)してしまうことになりますよ.話者と同レベルの脳のテキスト処理速度を持つ一部の人に対して伝えたいなら,テンポが速くても構いません.しかし,脳のテキスト処理速度がバラバラの不特定多数の人に向けてメッセージを送る場合はアウトだと思います.

また,音声波形が一定だと,聞いていて眠くなってきます.自然界や動物園の動物は変化がなければ特に動かず,のんびり過ごしているでしょう?パソコンも何もしないまま放置しておくとディスプレイの電源が切れるはずです(これに関しては設定次第ですが...).それと同じで,話に変化がないと聞き手の脳は勝手にスリープモードに入り,寝てしまうんです.これは聞き手にはどうしようもないことです.ずっと集中なんかしてられないんですよ.何故なら,その状態でいることは,自然界では死に繋がりますからね.

こういうダメな例は私も含め,多くの喋りが下手の人がやっているのではないでしょうか?特に,学生に講義をするような人たちがこの状態では,学生は授業内容が理解できないでしょう.授業中に寝てしまうのも無理はありません.学生の問題ではなく,話者である教員の問題だと私は考えています.

 

とにかく,変化・緩急をつけることが大事なのです.変化を付けるということに関して,喋り方だけではなく,スペースを生かすとより良いと思います.つまり,身振り手振りをするということです.そもそも,自然言語は人間が生まれてからだいぶ後にできたもので,それまでは顔の表情やジェスチャー,ラスコーの壁画が示すような絵でコミュニケーションをとっていたはずです.というわけで,ジェスチャーの使用はより相手に内容を伝えやすくする手段なので活用しましょう.

 

ここまでは喋り方そのものについて言及してきました.もちろん話の内容も重要です.つまらないと誰も話を聞いてくれません.内容は簡潔に分かりやすく,論理だっていなければなりません.これに関してPREP法というのがあります.具体的には

   ↓Point:伝えたいこと,話の要点

   ↓Reason:Pointに対する理由,根拠:なぜならば~だからです

   ↓Example:具体例,体験談:例えば~

   ↓Point:最初と同様.話の結論.再度強調したい事を言う.:だから~

(間違ってたらゴメンナサイ)

だったと思います.喋りが上手い人の多くはPREP法や起承転結の形になっていると思います.多少のアレンジとかはありますけどね.島田紳助さんは最後に下ネタといったオチを用意しています.お笑いのトークに関しては起承転結の形で,特に結の部分である最後のオチがどれほど面白いかにトーク全体の笑いが左右するので大変重要です.

私なんかはダラダラ喋ってしまいがちなのですが,それではダメだということなんです.伝えたいことを最初にハッキリ言って,それから伝えたい事の根拠とその具体例を述べ,最後にもう一度伝えたいことを強調して言う.これが大事なんですよ.構成としては論文なんかと同じだと思います.論文だと,

   ↓Abstract:要旨ー論文を短くまとめたもの,どういうことをやったのか

   ↓Introduction:はじめに,研究の動機や背景とか

   ↓Materials & Methods:使用した技術や方法についての解説

   ↓Experiment:実験ー開発したシステムの性能を評価するための(比較)実験

   ↓Result:実験結果(具体的な数値を出す)

   ↓Discussion:議論ー実験結果より,開発したシステムの良い点・悪い点

   ↓Related Work:関連研究(挿入位置は論文によってまちまち)

   ↓Conclusion:結論,まとめー何を研究して,何が分かったのか

   ↓References:参考文献(関連研究も含む)

というような形をとると思います.AbstractとConclusionはほぼ同じ気がします.Conclusionのほうが具体的な数値とかを述べたり,詳しく書いてるだけで分量的にもあまり変わりません.英語論文の場合は違うかもしれませんが...

 

以上長々と書きましたが,素人の戯言として軽く受け流しながら読んでもらえれば幸いです.あくまで私の勝手な思い込みで,ちゃんとした根拠がないですから,あまり鵜呑みにしないようにしてくださいね.共感できる場合のみ,取り入れていってください.