芋の独り言

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作品

という意味のラテン語がタイトルの今敏さん最後の漫画, Amazonで売ってたんで買って読みました, ザッと. いやぁ~,面白かったですよ. 終わり方も後の筒井康隆さん原作の「パプリカ」の作品構造に繋がるような, 今敏監督らしい感じで. こういう発想は今敏監督しかできないんじゃぁないのかな? って思います.

作中内に出てくる機動隊みたいなのは 士郎正宗さんの攻殻機動隊的で, リンやバイクの画・作品の雰囲気とかは 大友監督のAKIRAを, 私は連想しました. どっちもこの「OPUS」よりは前だし, 今さんは大友さんとMEMORIESで仕事しているから, 少なからず影響は受けていたんだろうなぁ. この時代は 集英社の少年漫画(というには北斗の拳とかグロシーンあるけどな)の黄金期に対して, SF界隈はこういう 常人の発想では浮かばないスゲエ作品があって, 後に映像化されている. のばまんが好きだって言っている「銃夢」もこの時代じゃないのかな?

「OPUS」をアニメ化するって書かれてあるけど, これは漫画作品として映像化しなくてもいいんじゃないかとも思う. アニメは漫画ではできない演出手法が使えるけど, その分漫画とは違う制約ができてしまう. 今敏監督は文句は言わないかもしれないが, アニメ化した作品を視て皆が納得する出来にできるかというと 難しいと私は思うなァ.

最後に, 「OPUS」を読んで, ひょっとしてこの世界線もまた誰かの描いている漫画や小説の中なのか?って 改めて思いましたね. だとしたら,この世界線という作品はひどく駄作なディストピア作品に なりかけているなっとも. 救世主やヒーローが出てきたり, あっというような場面展開などないですからね,この世界線は. 酷いもんですよ. 腕の悪いライターがこの世界線を描いてるんだなぁ. こう言ったら私は消されちゃうのかな?この世界線の作者に.