芋の独り言

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今週のワンパンマン

tonarinoyj.jp

アニメ2期は終わってしまったが,村田版はまだWeb上で続いている.原作(ONE)版はどうなのか知らないけど, 今週の村田版のワンパンマンでは”ホームレス帝”というキャラクターが登場する. 私的には,何となくキャラクターデザインというか,登場のシーンがかっこよく,気に入った.なので,”ホームレス帝”について少し気になった. 以下のサイトにだいたいの説明が載っている. ※以下ネタバレ要素を含むので,展開を知りたくない人は見ないことを推奨する

ホームレス帝 (ほーむれすてい)とは【ピクシブ百科事典】

以上のサイトでは”ホームレス帝”が何故怪人化してしまったかがまとめられている.これは深いというか,ONE氏の我々への警告なのかもしれないな.以下はその抜粋部分.

しかし、公園にて寝ていた際に彼は気付いてしまう。生命体にとっての家とは地球そのもののことであり、人類は屁理屈で築き上げた社会構造にあぐらをかいて勝手に生態系から逸脱した地球を汚染する愚かな存在であるという事実に。

まさに我々の現実を皮肉に的確に表した説明だ.
あと,”ブサイク大統領”なるものもいるらしい.村田版はこれからの登場なのかもしれない(ホームレス帝も含め一度全員集合的に出てはいるが,きゃら紹介はまだされていない).

ちなみに,ONE版はこちら.

ワンパンマン

絵は味があるというか,上手いのは上手い.しかし,村田版が超絶上手すぎる...あと,どうやら今も更新しているっぽい.どうせだから”ホームレス帝”が出てくるまで読むか...ということで読ませていただいた.

圧倒的な力ってもんはつまらないもんだ

サイタマが言ったセリフ.圧倒的な力と引き換えにサイタマが失ってしまったものの一つ.代償は付き物なのだろう.

もうやめよう,こんな研究は.私が変わるべきなんだ

進化の家で阿修羅カブトが粉々にされ,進化の家の博士?が悟って言ったセリフ.周りの環境のせいにするのではなく,自己を変えていくことが重要であることを教えてくれている.

社会への失望か...?俺も一歩間違えればアイツみたいになっていたのかな

サイタマがハンマーヘッドを見て感じたセリフ.この世の光と闇,正義と悪は表裏一体.道を誤ってはいけない.

勝てるかてないじゃなく,ここで俺はお前に立ち向かわなくちゃいけないんだ!

深海王に立ち向かう無免ライダーのセリフ.負けると分かっていても,漢には引けない戦いもある.

正義は必ず勝つ?・・・そんなの理不尽だよ.
怪人だって頑張っているのにいつも最後は殺されて終わりなんて.
そんなシナリオは望んじゃいないよ.
フェアじゃないし退屈でつまらない.

少年時代のガロウのセリフ.現実は,勝ったものが正義であり,敗者は悪であるという残酷な世界.頑張っていても,必ず報われるわけではないし,その努力の方向が大衆の反感を買うものならば悪として始末される.正義は決して弱者を救済する存在ではなく,一方的に弱者を悪として打ちのめす存在である.

人気者が勝って嫌われ者が負けるなんて悲劇だ.

同じく少年ガロウのセリフ.実際にこのような図はよく起こりえることだ.例えば,芸人VSアイドル(ジャニーズ)やブサイク芸人VS美男美女芸人といったバラエティ番組でよくある構図である.私も,この少年ガロウのように嫌われ者側の芸人軍を応援してテレビを見ていた.バラエティ番組では芸人軍が勝つこともあるが,特に昔の時代は芸人はアイドルに勝ってはならない暗黙のルールがあった.それを明石家さんまさんらが打ち破ったともいえる...誰にも平等に勝利やチャンスが訪れればよいが,この世は平等には作られていないのだ.

何が正義だ!何が悪だ!結局は多数派の意思によって俺が殺されていくだけだ!
根拠は上手く解析できんが俺は怒っている!
ただわからせてやりたいんだ!
弱者の一撃を喰らわせてやりたい!
善悪の立場を否定してやりたい!

ガロウのセリフ.ガロウは人間を超越した存在になりたいと怪人を目指す.しかし,ガロウもまた,ヒーローに憧れていた純真な少年だった.その純真な心を粉々に打ち砕かれ,ヒーローを諦めてしまったが故に,半怪人となり,S級ヒーローを圧倒した.しかし,ガロウにはとどめを刺すことができなかった.それどころか,ブサイクな子供の命を救った.それはガロウにヒーローに憧れていた純粋な心が僅かに残っていた証拠であり,サイタマはそれを見抜いてガロウを逃がした.ガロウ編に関しては,深いものがある...深いなどという言葉で片づけてはならないほどに...
ガロウのような悲しい思いをする人が少しでも少なくなるように世界を変えたいものである.しかし,現実は残酷で,現実でトップに立って甘い蜜を吸っている者たちは弱者の痛みを分からず,弱者の一撃も届かない...多数の暴力がこの残酷な現実を支配している.

いざというときに誰かが助けてくれると思ってはいけない

過去にタツマキがブラストに助けられたときに言われてセリフ.厳しい生存競争を強いられる現実の非情さを表している.誰かが助けてくれるという他力本願ではなく,自身が行動することが大事である.
余談だが,このシーンでブラストは普段は働いていると言っていることから,サイタマとは別人であり,別の信念のもとにヒーロー活動を行っていることが伺える.

怪人が出ても対岸の火事
大半の人間の日常が変わる訳ではない
そして一部の人間の心に余裕を生む
余裕は悪事を生む
そして人間の悪事は必ずしも裁かれはしない
怪人との決定的な違いだ
ヒーローが作る偽善の平和が人間を悪に染めるんだ
だから俺が成ってやるのだ
全人類を恐怖のドン底に叩き落すデビル伯爵に!!
生存の余裕がない世界からは悪事も消える
イジメも差別も戦争さえ

覚醒したガロウの怒りの叫び.その通りであると思う.多くの人間は誰かがいじめられていたり傷ついていたりしても見てみぬふりをする.そして,金と権力さえあれば,罪はもみ消すことができる.一部の全の心を持つ人間だけが弱きを助けるが,人間の愚かな強欲さに押しつぶされてしまう.
ガロウのこの叫びは,現実社会の残酷さを的確に言い表している.大海では起こらないが,水槽の中では魚の社会ですらいじめが起こると,さかなクンが言っていた.大海においては生存の余裕がないが,狭い水槽内では捕食される危険性がなく,生存に余裕が生まれるため,いじめが起こる.我々人間社会において,大海は宇宙であり,水槽は狭い社会.狭苦しい中,互いに傷つけあう.大海のような,圧倒的な敵がいれば,いじめは起こらない.Avengersにおいてもそうであろう?圧倒的な共通の敵を目前にしてようやく協力するのだ,愚かな生命は.

サイタマの力を正当評価できてるのって,ジェノス・阿修羅カブト・バング・ボロス・ガロウ・フォルテあたりか...ソニックも認めてはいるんだろうが,ボロスとかと比べると, そこまで力の差を把握していない感がある.その感じではフブキ・フラッシュも同じような感じがする...フラッシュに関しては自分が格上として指導しようとしているしなあ~
ガロウ編辺りから村田版は少しストーリー展開が変わるんだな...と思ったが,少し改変されてるだけで,概ねのストーリは同じなのか... 今週の村田版と同じく”ホームレス帝”が出てくるのは以下の回↓
ワンパンマン 64撃目
怪人王オロチは村田版のオリジナルキャラなのな.あと,スイリューあたりの武道家たちもONE版にはいない.そして,ONE版は,ガロウ編後,現在もたまに更新されているのが”忍の里”編ってところなのか...